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空き家はそのまま売却すべき?それとも駐車場などに利用したほうがいい?

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空き家はそのまま売却すべき?それとも駐車場などに利用したほうがいい?

空き家を駐車場などにして活用しようか、もう売却してしまおうか迷っているのですが、どのように判断すればよいのでしょうか?

こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産の相談・会社選び・査定ができるサービスです。

空き家を所有している人のなかには、「取り壊して何かに利用できないかな?」と考える人も少なくありません。

しかし、立地によっては、需要がなく儲からないなど失敗に終わることもあるため、売却してしまった方がよいというケースもあります。

こちらでは、空き家を取り壊して駐車場など他に利用する5つの方法と空き家を処分する2つの方法についてわかりやすく説明します。

1.空き家を取り壊して活用する5つの方法

「住む人がいない」「管理にお金がかかる」という空き家は、取り壊して活用すればお金を生み出すこともできます。いったいどんな活用方法があるのかみてみましょう。

1-1.①駐車場として貸し出す

まず、1つ目に青空駐車場やコインパーキングを運営する活用方法があります。

1-1-1.青空駐車場は初期費用が少なく始めやすい

青空駐車場なら、更地にした状態から線引きをする程度でスタートでき、初期費用はあまりかかりません。月極駐車場として、毎月の収入が見込めます。

それに後になって「駐車場を止めたい」と思って、元に戻すのも難しくないので、比較的始めやすい活用方法です。

1-1-2.機械の設置費用がかかるコインパーキング

コインパーキングは、機械を設置する費用がかかります。また、月極駐車場と違って、一回の利用につき数百円から数千円程度の利益しかありません。

機械のメンテナンスやトラブル対応など、「経営をする」のが面倒と感じるかもしれません。専門業者に管理を委託することもできますが、その分の費用が発生します。

1-1-3.そもそも駐車場向きの立地かを考える

駐車場として活用する前に「需要はあるか?」を考えましょう。周辺にレジャースポットがあり賑わっている、大型施設があって駐車場が足りないなど、人が集まる立地なら、コインパーキングは利用されるかもしれません。ビジネス街は、月極駐車場にすれば借り手も期待できます。

ただし、周辺にライバル駐車場が多い状況だとあまり利益が出ないかもしれません。事前に周辺の駐車場利用状況を入念にリサーチする必要があります。

1-1-4.税金が高くなることに注意が必要

そもそも、人が居住するための家屋の敷地として利用されている土地(住宅用地)は、特例措置があり固定資産税が軽減されています。

住宅用地の特例率
小規模住宅用地
(200㎡以下の部分)
6分の1
一般住宅用地
(200㎡超の部分)
3分の1

※ただし、建物の課税床面積の10倍が上限とされています。

空き家を取り壊すことで「住宅用地」ではなく、更地(非住宅用地)として課税されるようになるため、その分、固定資産税が高くなる(正確に言えば、特例が受けられなくなることで固定資産税が通常の金額に戻る)ということを考慮しなくてはなりません。

1-2.②トランクルームを経営する

近年、土地活用方法として注目されているのがトランクルーム経営です。トランクルームとは、自宅に収納しきれない物やアイテムを収納するスペースを貸し出すサービスです。

1-2-1.初期費用が高い

トランクルームの種類には、建物を建設してスペースごとに貸し出す「屋内型」、更地にコンテナを設置して倉庫のように貸し出す「屋外型」があります。どちらも、「建物を建てる」「コンテナを設置する」など、初めにお金がかかってしまいます。

また、集客できなければ利益があがらないのはもちろん、経営していくために業者と契約すればコストがかかります。

1-3.③アパートを建てて経営する

駐車場よりも安定した継続的な収入を得られるのがアパート経営です。

1-3-1.長いスパンで収入が見込める活用方法

土地の広さや予算によって建てられる規模は変わりますが、一度建ててしまえば長く家賃収入が期待できます。土地および建物の固定資産税も軽減されるメリットがあります。

1-3-2.初期費用が高く、空室リスクが不安

デメリットは、初めにかなり大きなお金が必要となることです。また、借り手が入れ替わるごとに、室内のリフォームや壊れた設備などの交換にもコストがかかります。もちろん建物自体も劣化していくので、外壁塗装などのメンテナンス費用も想定しておく必要があります。

初めに、収入と支出とのシミュレーションをし、長期的に運営ができそうか検討しましょう。立地によっては借り手が少なく、空室が増えて収入を得るのが難しくなると予想される地域もあります。

1-3-3.管理が面倒と感じるかもしれない

借り手を募集する、家賃を回収するなどの業務を管理会社に委託すれば、賃貸経営もそれほど難しくありません。遠方にあって管理が難しい人でも、簡単にアパート経営ができます。

管理委託料をかけずとも自分で運営もできますが、賃貸人の募集から契約の手続き、家賃の回収、トラブルの対応などすべて自分でしなければならないため、この場合いろいろと面倒と感じることもあるかもしれません。

1-4.④資材置き場として貸し出す

すぐにでも始めやすいのが資材置き場として貸し出す方法です。空き家を壊して更地にすればよいので、初期費用はほぼかかりません。

ただ、周辺住民とのトラブルには注意が必要です。大きなトラックが行き交うことで、「音が気になる」「道路に駐停車していて邪魔」などのクレームが出てくることもあるでしょう。

また、借主に建物を建てられるトラブルも考えられるので、「資材を置くだけ」と初めの契約内容に気を付けなければなりませんし、そもそも資材置き場とするのに、役所で許可が必要な場合もあります。

1-5.⑤太陽光発電する

駐車場やトランクルーム、アパート経営などは、利用者や入居者がいなければ収入がなく、赤字になってしまうリスクもあります。

一方、太陽光発電は、利用者の有無が収入に関係することはないので、上記の活用方法が難しい土地であっても、比較的日当たりの良い土地であれば、始めることができます。

天気が良くて太陽光さえあれば稼働率はほぼ一定であるため、収支の見通しが立てやすいというのもメリットです。

ただし、売電価格(電気を売るときの価格)は、20年間固定価格のため、値下げもないかわりに値上げもありません。さらに20年後の売電価格などは明らかになっていないというデメリットもあります。

また、当然ですが、発電量が天候に左右されてしまう点や台風・土砂災害などの自然災害によって発電設備が損壊するリスクもあります。

2.空き家を処分する2つの方法

では、空き家を活用せず、処分するにはどうしたらいいのでしょうか。2通りのパターンをメリット・デメリットと共に詳しくみてみましょう。

2-1.①建物を取り壊し更地として売り出す

土地売却査定価格

更地とは、住宅などの建物が何も建っていない状態の宅地で、借地権(その土地を借りる権利のこと)などの使用収益を制限する権利のついていない土地のことを指します。

何十年も空き家となっているケースでは「壊してから売った方がいいのでは」と考える方も多いですが、実際にはどうなのでしょうか。

2-1-1.買い手が見つかりやすくなる

あまりにも建物がボロボロで見た目の状態が悪いケースやこのままでは倒壊して、人に危害を加えそうな状態であるときは空き家を解体し、更地として売り出すのも検討してみるべきでしょう。

特に、新築の一戸建てを建てるために土地を探している方などであれば、土地全体の大きさをイメージしやすく、かつすぐに建設作業に着工できることから空き家を残した状態で売却するよりも買い手が見つかりやすい傾向があります。

2-1-2.解体費用がかかる

更地にするには当然、建物を解体する必要があります。

主に、構造(木造や鉄骨造か階数など)・立地・アスベストの有無・業者によって価格は変動するため、一概には言えませんが、目安は以下の通りです。

建物の構造 解体費用の目安
木造 坪4~5万円
軽量鉄骨造 坪6~7万円
重量鉄骨造 坪6.5~7万円
鉄筋コンクリート造(RC造) 坪6~8万円

さらに、建物の解体後、土地の整地や測量する必要があるケースもあるため、追加で費用がかかる可能性もあります。

2-1-3.固定資産税が高くなる

空き家を活用するパターンでもお伝えしたとおり、建物を取り壊すと、固定資産税が最大で4倍程度になってしまいます。

いつ売れるかわからない状態で建物を取り壊してしまっては、高くなった固定資産税を売れるまで払い続けなければなりません。固定資産税額が高い地域の方は注意が必要です。

更地売却について詳しくは「空き家や古い家付きの土地は更地にして売却すべき?判断基準をご紹介」も併せてご覧ください。

2-2.②古家付き土地として売り出す

「古家付き土地」とは、古い建物が建ったままの土地であることを指します。まずは、取り壊さずに古家付き土地として売り出すことのほうがおすすめです。

2-2-1.費用面での負担を減らすことができる

古家付き土地での売却は、解体費用がかからないので、費用面での負担を減らすことができます。30坪の木造住宅であれば、解体費用におおよそ120万円~150万円かかるため、その費用がなくなるのは大きいといえます。

また、更地にする場合と違い、固定資産税の増額もなく、解体費用も負担しない分、売却価格を少し下げてもトータルで考えると高く売れる可能性があります

2-2-2.建築した状態がイメージしてもらいやすい

更地の場合、実際に建物を建てたイメージがつきにくいという問題があります。

新築を建てたのですが、思ったより日当たりが悪くて困っています

敷地いっぱいに建ててしまい、間取りなど諸々と後悔している所ばかりです

こちらもイクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。

このように「思っていたのと違った」という悩みをもってご利用いただくことは多いです。

一方、建物が建っていると、実際にどのような大きさの建物が建てられるのかや日当たり状況、車の出し入れがしやすいのかなど、建物がなければわからない情報もたくさんあるのです。

2-2-3.解体費用を負担しなけらばならないケースもある

古家付きで売却する場合は、解体費用分をあらかじめ値引いた金額で価格交渉される可能性が高いです。

ただし、リフォームして買主が建物を使い続けるというケースもありますので、まずはご自身で判断しないほうが賢明です。売却が決まってからの解体であれば、固定資産税も節約できますので、まずは古家付き土地で売り出してみることをおすすめします。

2-2-4.契約不適合責任となる可能性がある

契約不適合責任とは、引き渡された目的物が「契約内容に適合していない」と判断された場合に売主が買主に対して負うこととなる責任のことです。

シロアリ被害や地下に埋設物など見えない欠陥が見つかるというケースもあります。この場合、売主は契約不適合責任を問われるおそれがあるので注意しましょう。

事前に不動産会社にも確認しておくのがいいでしょう。また、契約の段階で、建物部分については責任を負わないとする条文を入れると安心です。

古家付き土地の売却について詳しくは「空き家を売却するときは取り壊して解体すべきかどうかについてまとめた」も併せてご覧ください。

まとめ

空き家を取り壊して活用する方法と空き家を処分する方法について説明しました。

空き家を活用する方法すべてに共通するのが「空き家を壊す費用」「スタートするまでの初期費用」にコストがかかるうえ、「運営中の管理費用」もかかる点です。

周辺環境を考慮しつつ、需要がある活用方法なのかを見極めなければなりません。

考え方によっては、空き家を残したまま売却したほうが「すぐにまとまった売却代金が得られる」「今後の管理の手間が不要」というメリットがあります。

空き家の売却については「空き家を売却する方法についてわかりやすくまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。

まずは、解体前に「今の状態で空き家を売るならいくら?」とその価値を知ってみてから、土地活用について検討してみても良いでしょう。

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