住宅ローンを払えなくて厳しいけど滞納するとどうなるの?どうすればよいの?

資金難が原因での不動産売却方法

「住宅ローンの支払いが厳しい…」そのような人は決して少なくありません。住宅ローンの支払いが厳しくなり、滞納してしまう人の多くはこれらの理由からです。

  • リストラされた
  • 給料が減った
  • 病気になった
  • 離婚した
  • お金を使いすぎた

住宅ローン滞納1

住宅ローンを滞納するといったいどうなるのでしょうか。

延滞する前にどうするべきでしょうか。

そして、延滞してしまった場合どうすればよいのかについてここではわかりやすく説明します。

住宅ローンを滞納すると書類が届く

住宅ローンを延滞すると、金融機関(銀行など)から支払いを催促する書類が届きます。

住宅ローン延滞後の流れ

金融機関によっては予告なしの通知が届く場合もあります。また、銀行や住宅支援機構などの違いによって、多少時期の差があります。

お手元に届いている書類によって、状況が異なります。

  • 第1段階
    競売予告通知(けいばいよこくつうち)

    このまま滞納を続けると競売にかけられる恐れがあります。滞納分を支払ってください。」という内容の書類です。送られてこない場合もあります。

    この時点ですべきことは、一刻もはやく金融機関と話し合いすることでしょう。金融機関も競売にかけることは最終手段であって、どのようにすれば支払いができるのかを聞きたいからです。

  • 第2段階
    代位弁済予告通知(だいいべんさいよこくつうち)

    滞納してから3ヶ月から半年の間に送られるくる書類です。代位弁済予告通知は事実上の最後通牒(さいごつうちょう)です。

    これは「お支払いがない場合は、保証会社があなたに代わって残っている住宅ローン全額を立て替えて金融機関に支払います。」という内容になります。この「立て替えて支払う」ことを代位弁済といいます。

    原則、住宅ローンを借りる際は、連帯保証人を立てる必要がありません。連帯保証人とは、返済できなくなった場合,代わりに返済する義務を負う人のことです。住宅ローンは何十年も長期間に渡るため、生計が別で、保証できるくらいの資産を持っている人に、長期に渡って保証をお願いする事が現実的に難しいからです。その代わりに、保証会社に保証人になってもらいます。

    保証会社が、あなたのローン残金を全額立て替えて金融機関(銀行など)に払うと、債権者(貸主)が金融機関から保証会社に移り、住宅ローンの残金に加えて、遅延損害金として14%の利息をその保証会社に一括で支払わなければならなくなります。

    通知書に書かれている支払期日までに金融機関に連絡してください。

  • 第3段階
    期限の利益喪失の通知(きげんのりえきそうしつのつうち)

    こちらも滞納してから3ヶ月から半年の間に送られてくる書類です。期限の利益の喪失とは「あなたには、分割払いができる権利がなくなったので、●月●日までに残りの住宅ローン全額を一括で返済してください。」という内容になります。

    書類に書かれている支払い期限は1週間以内など、無理な日程になっています。分割払いもできないのに、一括払いなんてできるわけありません。そこで、金融機関はあなたに見切りを付け、保証会社へ支払いの請求をします。

    この時点から任意売却の手続きが可能になります。

  • 第4段階
    代位弁済通知(だいいべんさいつうち)

    ③の「期限の利益喪失の通知」が来てから、数日以内に送られてくる書類です。内容としては「保証会社があなたに代わってローン残金の支払いをしたこと、債権者が金融機関から保証会社になったこと、このまま支払わないのであれば不動産を競売にかけること」などです。

    債権者(貸主)が、金融機関から保証会社に切り変わったため、この通知(書類)以降は保証会社から届き、やり取りも保証会社と行うことになります。保証会社だけでなく債権回収会社(サービサー)になっていることもあります。サービサーとは、金融機関が持っている回収の見込みが低い不良債権を安く買い取り、代わり債権の回収を行う会社です。

    通知に支払いの期限が書かれている場合と、「すぐに支払ってください」としか書かれていない場合がありますが、どちらにしても、あなたはローンの残金と遅延損害金(代位弁済日の翌日から完済するまでの期間分の年利14%の利息)を一括で支払わなければいけません

    代位弁済が行われると団体信用生命保険は解約されるため、あなたに何かあっても住宅ローンは消えず、家は残された家族のものにはなりません。

    あなたがローンの残金と遅延損害金を一括で支払うことができなければ、債権者(保証会社・サービサー)が裁判所に競売の申し立てをします。

  • 第5段階(最終)
    担保不動産競売開始決定通知(たんぽふどうさんけいばいかいしけっていつうち)

    ④の「代位弁済通知」が来てから、約1ヶ月以内に裁判所から送られてくる書類です。これは「あなたの住宅を競売にかけますね。」という内容です。

    この書類が届くのと同じくして、登記簿に差押登記されますので、以後、自由に売却することができなくなります

    THE ENDです。

競売になればどうなるの?

競売(けいばい・きょうばい)とは、住宅ローンの返済ができなくなったとき、債権者(保証会社・サービサー)が裁判所に申し立てることによって、担保として提供を受けていた不動産や債務者の財産を差し押さえて、裁判所の権限によって不動産を強制的に売却をし、その売却代金から支払いを受け、債権(住宅ローン)を回収する手続きのことです。

ここからは裁判所が勝手に行うので、あなたは何もできません。

まず、競売の通知から2ヶ月後、物件の調査が開始されます。調査は、裁判所から派遣された執行官が行い、調査資料を作成します。その資料に基づいて、プロの鑑定士が競売の基準となる鑑定資料を作成します。

通知から4ヶ月後に、入札期間を知らせる通知が届き、競売情報が新聞やインターネットで公開されます。

6ヶ月後にはオークション形式の入札が開始され、複数の場合は、その中で最も高額を申し出た人が落札者となります。

競売にかけられると、新聞やインターネットなどで、物件に関する住所が詳細に公開されるため、近隣にあなたの家が競売にかけられていることが分かってしまいます。裁判所に行けば、個人情報も公開されています。

約8ヶ月後に落札者が入金を済ませると、物件の所有権が落札者に移されます。

所有権がなくなるともうあなたの家ではないため、出て行かなくてはなりません。居座っても無駄です。落札者は法的な手続きに基づいて、あなたを強制的に立ち退かせることができます。

それだけでなく、落札された金額で残りの住宅ローン全額を返済できない場合は、その差額を保証会社・サービサーに支払わなければなりません。ちなみに競売の落札価格は相場価格の約60%~70%です。

参考 あなたのお家の相場価格がわかるサイトイクラ不動産

差額については、一般的に一括で支払わなければなりませんが、保証会社によっては、分割で支払うことができるところもあります。それも支払いできない場合は、自己破産などの債務整理をすることになります。

ただでさえ、住宅ローンを支払えないということは、残りの住宅ローンの金額よりも物件の売却価格が安い(売却価格の方が高ければ住宅ローンを完済できるから)にも関わらず、相場の6割で売却すると、さらに借金が残ってしまいます

そのため、競売は避けるべきです。競売を避けるための方法として任意売却という方法があります。

任意売却は、市場価格ほどではありませんが、競売金額よりも高く売却できる方法です(ただし⑤の担保不動産競売開始決定通知が来るまでが期限です。)。

裁判所の強制力がある競売とは違い、周囲に知られることもありません。ただし既に住宅ローンを滞納している場合は、債権者(銀行・保証会社・サービサー)の合意が必要になります。滞納してからの期間が短ければ短いほど有利に交渉できます。

まとめ

一番良いのは、滞納する前に、住宅ローンの支払いが厳しくなった時点で、借り入れしている金融機関(銀行など)に相談すべきです。仕事が変わるなどで、一時的な収入の減少などであれば、次のような対策を取ってもらえるかもしれません。

  • しばらくの期間は、元金の返済はとめて利息だけ支払う
  • 返済期間を延長して、月々の支払金額を減らしてもらう

もし、支払い催促の書類がきているのであれば、一刻も早く行動してください。早く動けば動くほど、あなたにとって損することが少なくなるのです。

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