お家の売却査定は何社に依頼すべきなのか(マンション・戸建て・土地編)

売却ガイドブック(売却基礎知識)

あなたは、不動産(マンション・一戸建て・土地)を売ろうと考えています。

売却するためには、まず自宅がいくらぐらいなのか知らなければなりません。

そこで不動産会社に自宅の査定を依頼します。

そのとき、何社ぐらいの不動産会社に査定を依頼すべきなのでしょうか。1社だけで問題ないのでしょうか。

不動産売却は何社に査定を頼むべき?

ここでは、不動産査定では何社の会社に査定を依頼すべきなのか、また選び方のポイントについてわかりやすく説明します。

不動産査定は最低2社に査定してもらうべき

不動産査定は、最低2社に査定してもらうべきです。

そもそも、はじめて売却するという人が大半です。普段の生活で不動産会社と頻繁に接する機会があるという方は少ないと思います。

はじめての不動産売却、不安ですよね。なにせ一番高い財産です。

はじめて会った不動産営業マンに、はじめて聞く不動産用語。売却について知識がほとんどないのに、本当に1社だけの言うこと全てを信じることができますか。

本当にその不動産会社の言っていることが正しいのかを確かめるためにも、比較するのが普通です。

その際、大手の不動産会社だけでなく、地場の不動産会社からも選んで比較すると良いでしょう。地場(じば)とは、所在地の周辺で営業している地域密着の小規模の不動産会社を意味します。

大手と地場の不動産会社

理由は、それぞれ強みが異なるからです。大手不動産会社は、安心感やサービスの良さがあげられますし、地場不動産会社は、きめ細やかなサービスや大手に負けじと営業力があります。

最低2社に査定なので、大手2社・地場1社などと増やしても良いでしょう。ただし、全て大手・全て地場というのは避けるべきです。最初はできるだけ、あなたが選べる選択肢を増やすべきでしょう。

また、地場の不動産会社を選ぶ理由として、2017年3月31日現在、不動産会社(宅建業者)は123,416業者にのぼりますが、そのうち従業員5人未満の業者数が104,182業者と全体の84.4%を占めています。これは、ほとんどの会社が中小零細の不動産会社であることを意味していますし、大手不動産会社が中古不動産市場を独占できている状況ではないとも言えます。ここからも地場の不動産会社の意見も聞くべきだと言うことができます。

査定してもらう不動産会社を選ぶポイント

査定してもらう不動産会社を選ぶポイントとして、次の点があげられます。

その地域の売却に強い不動産会社であること

あなたの不動産を高く売るために、まずは、その地域の同じような不動産が、過去どのような経緯(売却理由・時期・物件の状況)で売れ、どのような方が購入したのかを知る必要があります。そのためには、その地域で何度も売却を仲介した実績のある会社に聞かなければ、有益な情報は手に入りません。

そもそも、不動産会社(宅建業者)は全国に12万以上ありますが、賃貸や管理など様々な種類があり、その中でも「不動産売却(仲介)」を主な業務としている不動産会社を見つけなければなりません。

売却ガイドブック(売却基礎知識)家の売却を依頼できる不動産会社を見つける方法(マンション・戸建て・土地編)

一般財団法人土地総合研究所が不動産会社1000 社(有効回答数247)に対して行ったアンケート調査(2015 年1月実施)によると、年間の売買仲介成約件数が10件以下の不動産会社が全体の7割を占めているのです。

年間売買仲介成約件数別企業数

年間10件というと1ヶ月に1件弱であり、それでは売却に強い会社とは言えません。

売却物件に近い不動産会社であること

また、売却物件にできるだけ近い不動産会社を選ぶことは必須です。

あなたの不動産を査定し、査定価格を出すということは、その金額で市場に出して売却できるという戦略を元に出しているはずです。そのためには、物件の状態の良し悪しだけではなく、その地域における不動産需要や、どのような世帯や年代に好まれるのかという点について不動産会社自体が把握していなければなりません。

あなたの不動産の魅力を、地域性(街並み、学校区、商業医療施設など)も含めて買い手のお客様に伝えれるイメージがないと、不動産を高く売ることなんてできません。

不動産のプロといえど「いつでも地域のことを隅々まで知っています」という範囲は、せいぜい半径2km内ぐらいです。できるだけ同じ行政区(市区町村)内の不動産会社を選ぶことをおすすめします。

家の売却方法訪問査定とは?売却をお任せすべき不動産会社か簡単に見極める方法

集客力が強い不動産会社であること

買主の集客方法として、大きくわけて「インターネット」「チラシ」「電話」「来店」「オープンハウス」「レインズ」の6つの方法があります。

不動産会社に6つの方法をできる限り全て行ってもらうことで、あなたのお家を1人でも多くの購入希望者に知ってもらうことが重要です。

そのことが結果的に早く、そしてより良い条件で売却することができる秘訣だからです。

これらの集客を行っている不動産会社を選ばなければなりません。

家の売却方法家を売るとき、不動産会社はどうやって買いたい人を集客しているの?

宅建業免許番号の数字が大きいこと

宅建業免許番号とは、不動産会社が宅地建物取引業を行う免許を受けたときに割り振られる番号のことをいいます。

国土交通省もしくは都道府県のどちらかが免許を出し、「国土交通大臣免許(13)○○号」「大阪府知事免許(8)××号」などと表示されます。免許を交付する主体は、複数の都道府県に事務所がある場合が国土交通大臣、1つの都道府県内にある場合が都道府県知事となっています。

カッコ内の数字は免許の更新回数の数字です。更新は1996年以降は5年に1度です(1996年以前は3年に1度でした)。毎年更新ではないため、この数字は簡単には増えません。例えば(3)の場合は、少なくとも10年間は不動産業を営んでいる会社ということになります。

上述したように、不動産会社は中小零細が多いため、いつ倒産するかわかりません。そういう意味で、宅建業免許番号の数字は、長年その地域で商売してきた証であり、安心できる材料の1つとなります。

仲介手数料が安いこと

仲介手数料は、上限が法律で定められており、それを超えない範囲内で、不動産会社が自由に決められます。が、上限いっぱいに設定するのが慣習で、一般的です。次の計算式が上限になります。

売買代金(税抜) 計算方法
401万円以上〜 売買代金×3%+6万円+消費税
400万円以下 18万円
売却ガイドブック(売却基礎知識)不動産(マンション・戸建て・土地)を売るときの手数料はいくら?

仲介手数料半額」という会社も中にはあります。

しかし、不動産仲介会社にとって、会社の収益はほぼ仲介手数料のみです。その収益を自ら削るということは、その分だけ売主の物件の広告宣伝に、あまり費用をかけない会社も多いのです。

不動産会社を選ぶ基準として、手数料が安い会社をメインに選ぶべきではありません。それよりも、実績と戦略があり、高く売ってくれる不動産会社を選ぶべきです。

例えば、3,000万円でマンション売却できた場合、正規手数料だと差し引き2,904万円となり、半額だと2,952万円となりますよね。

不動産会社を選ぶ基準として、手数料が安い会社をメインに選ぶべきではない

それならば「市場価格は3000万円ですが、3100万円で売却します(できます)から正規手数料ください」と言う方が、消費者目線かつ、本当に売る自信がある不動産会社だと思いませんか。

あくまでも何社かの不動産会社を比較した上で、同じぐらいのサービスが期待され、一方の手数料が安いというときに、仲介手数料が安い不動産会社を選ぶぐらいのスタンスの方が良いでしょう。

他社サイトの意見をみてみよう

お家の売却査定は、何社に依頼すべきなのかについて、大手不動産ポータルサイトの意見もみてみましょう。

SUUMOの場合

SUUMO

得意分野の異なる3社を選ぼう

「3社に査定依頼」を勧める理由を説明しよう。査定額の算出根拠が仲介会社によって異なるため、査定額は同じにはならない。適正な相場感をつかむには、複数社に査定を依頼して、なぜその額で売れそうなのか説明を聞くのが近道なのだ。では、どんな3社を選べばよいか。【…】

どんな3社を選べばいいの?

大手ネットワーク型
中広域に店舗を持ち、独自のネットワークを活かして情報を収集しているのが強み。広い範囲から購入客を呼びたいときに有利な場合も。サポート体制が充実している傾向もある。

売却物件から近い
町の中心部や駅前などに店舗を構え、その地域を中心に営業している”地域密着”が強み。地元の情報を多く集めているので、得意エリアを活用したいときに有利な場合も。

地元で売却実績が多い
規模の大小にかかわらず、地元で長く営業している、売却実績が多い不動産会社なら、それだけ売却のノウハウがあるということ。早期売却が期待できる可能性も。

高く売るなら「査定は3社!」(SUUMO)より抜粋)

LIFULL HOME’Sの場合

LIFULLHOMES

(査定価格より売却価格が)上がった人は見積もりや査定を依頼した会社数がやや多い傾向が見られた。契約した会社数はいずれも1社が最も多い。しかし査定の際には、複数の会社に依頼してみる、というのも検討してみたいところだ。【…】

家の売却時、査定価格よりも成約価格が「上がった人」と「下がった人」の差は? (LIFULL HOME’S PRESS)より抜粋)

まとめ

最後に、査定をしてもらって、売却活動を依頼した不動産会社を決めた理由について見てみましょう。

こちらは、不動産ポータルサイトLIFULLHOME’S(ライフルホームズ)が、2015年に調査した実際に家を売却した男女20〜50代の480人が媒介契約を結んだ不動産会社を選んだ理由【複数回答可】(『HOME’S PRESS』参照)の結果です。

媒介契約を結んだ不動産会社を選んだ理由

  1. 地元の不動産事情に詳しかったから 30.0%
  2. 担当者の対応が良かったから 28.8%
  3. 知っている会社だったから 25.4%
  4. 知名度のある会社だったから 17.9%
  5. 対応/返答が早かったから 17.9%
  6. 査定価格が高かった/適切だったから 14.6%
  7. 会社の規模が大きかったから 12.9%
  8. その他 7.5%

このように「地元のことを詳しく知っているか」「担当者と気が合うかどうか」が不動産会社を決めた大きな理由となっています。

家の売却方法媒介契約とは?どの媒介契約が一番多いの?なぜ、その不動産会社に依頼したの?

前述しましたが、不動産会社(宅地建物取引業者)は全国に123,307の数あります(2017年3月31日現在)。コンビニエンスストアでも、全国に約5万5000店舗です。この数字は全て不動産売却を扱っている会社の数ではありませんが、それでも、それだけ地域に密着・特化した、その地域の売却に強い会社が消費者から求められている証拠だといえるでしょう。

参考 売却に強い不動産会社がわかるサイトイクラ不動産